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2011/02/02

医療従事者としての楽観的意見

医療従事者として現在の「癌」と呼ばれる病気は、その程度によるが楽観的に捉えられるもの、そうでないものと色々かなと思う。

実は、本日、前回の留学で仲良くなった友人に久しぶりに会って話をしたが、その友人から彼女が「癌」に罹っていると言う事を告白された。
すでに一時的処置(一部切除術)を終え、その後の検査でもまだ「その」組織が残っている可能性が高いと指摘され、これから今後の治療法について医師と面談する予定だと言う話だった。

彼女の病気は、20代後半から30代の女性に多くみられるものの一つだけれど、やはり女性特有の癌であり、しかも、NYという異国の地で発見され、一人で考えて処置も受け、さらに今後の事も考えなくてはならないという状況で、辛かったんじゃないかなと思った。

ただ、ここで私(医療従事者のはしくれ)の個人的見解(意見)として、現在「癌」は死ぬ病気ではなくなってきているのは確かであって、適切な時期に適切な治療を受ければ、完治する事も再発を免れる事もできる病気になってきているので、彼女のそれもそうであってほしいと思うのと共に、勇気づけるためにそのように言ってみた。

ただ、残念なのが私は手術室の看護師であって、彼女の受けた処置をする患者さんをたくさん見てきたが、かれらのAfter storyに関しては全くわからないのだ。
もちろん、結果が思わしくなく、再手術という形で戻ってこられる患者さんに限っては『あの処置だけではだめだったんだな』という事は知る事ができるが…。

しかし、一般の方々にとっては、やはり「癌」はまだまだ「死につながる病気」という捉え方もあるようで、病気を宣告されてから彼女なりにネットで色々と調べたり、勉強をしたようで、『5年生存率が(彼女の病気で)85%しかない』という意見にギャップを感じた。

私にしてみれば、85%は物凄く良い成績の証であると思っているので、彼女の『85%しか』と私の『85%も』というところで、医療従事者的見解とそうでない人の見解の違いを思い知らされた感じだった。もちろん、彼女の言う通り、「残りの15%になる可能性もありうる」という意見には、そうだね。としか言えなかったのも事実。

こればかりは、私が看護師であるからではなく、医師であっても予期できない事であり、そのために経過観察という定期的健診や診察をしている訳なのだから。

とりあえず、彼女が物凄く落ち込んでいると言った感じではないので、少し安心はしているが、彼女はまだ未婚でこれから結婚し、出産を望む事もあるだろう。そうなれば、少なくとも今後追加切除という手段を取った時は、将来的な流産の危険性や、妊娠にともなう何らかの追加処置の可能性、帝王切開の選択など、様々な決断をしなくてはならない時もあるかもしれない。その上、追加切除だけではなく、癌の及ぶ範囲によっては未婚で未産のまま全摘となる可能性もないわけではない。それを考えると楽観的に意見を言うのではなく、真摯に彼女の話をいつでも聞いてあげられるように友人かつ医療従事者でいなければいけないなと再確認した一日だった。

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